市販ルアーは1個数百〜数千円も当たり前ですが、3Dプリンターがあれば1個数十円レベルまで下げられます(プリンター代・初期費用は別)。形状も自由で、自分専用のルアーが作れるのが最大の魅力です。

この記事では、FDM式プリンターでルアーを作る流れを、機材選び → CAD(Fusion)→ 印刷 → 後加工 → 塗装 まで順にまとめます。塗装パートは別記事も参照してください。

3Dプリンターの選び方

大きく分けると 光造形(レジン)FDM(フィラメント溶融) があります。

ルアー作りでは水中や口を使った使用で耐久性が重要なので、個人的には FDM が向いている と思います。レジンは細部が綺麗ですが、脆さや後処理の手間を考えると、釣り用ルアーの入門〜実用なら FDM で十分なことが多いです(私も FDM しか持っていません)。

おすすめプリンター:Bambu Lab A1 mini

Bambu Lab A1 mini 私が使っているのは Bambu Lab A1 mini です。ルアー制作向けの印象をまとめると次のとおりです。

  • FDM の中では非常に精巧に印刷できる
  • 価格帯が手頃
  • 造形サイズは大きくないが、ルアー程度なら十分
  • カメラ付き・遠隔操作で進行が見やすい
  • Bambu Studio / Bambu Handy が使いやすく、Handy では他人の作品も見られて参考になる

購入時は AMS(自動マルチフィラメント) 付きを検討する価値があります。ルアーは色替え・部位替えでフィラメントを切り替える場面が多く、AMS があるとその分ラクです。

特に不満はなく、ルアー自作を始めるなら おすすめ です。

Bambu Lab A1 mini

CAD は Fusion(Fusion 360)がおすすめ

3Dプリンターでオリジナルルアーを作るなら、自分で型を作る CAD が必要になります。おすすめは Autodesk Fusion(旧 Fusion 360)です。

  • 趣味・個人利用で 収益が一定以下なら無料 で使える
  • ルアーのような「形」を作る用途に向いている
  • 最初は難しく感じるが、慣れると Blender より 規則正しく作りやすい 印象

インストールの注意

Autodesk Fusion 公式 からインストールします。1か月のお試し期間を過ぎて課金を促されても、もう一度公式から個人・趣味向けの無料手続きを行えば、条件を満たせば無料で使い続けられるケースが多いです(最新の利用条件は公式を確認してください)。

Fusion でルアーの形を作る(基本の流れ)

ざっくりした手順です。細部は動画チュートリアルと併用すると早いです。

1. スケッチでシルエットを決める

シルエット

まず スケッチ でルアーの横から見たシルエットを描きます。Fusion では リファレンス画像をインポート できるので、市販ルアーや魚の写真を下敷きにするのも有効です。 波動強めのルアーを作りたいなら前方を大きくすることで浮力が生まれ尻尾が振られやすくなります。

2. 断面スケッチ → ロフト

断面

  • スケッチ上で 線分で断面位置 を決める
  • 傾斜平面 で、断面ごとに垂直なスケッチ面を作る
  • 各断面に輪郭を描く
  • ロフト で断面をつないで、ルアー 半分の立体 を作る

3. リップ・目・肉厚

シェル

  • 押し出し・分割 でリップや目の穴などを作り、本体と 結合
  • シェル で中を中空にする(肉厚 1mm 前後 あれば大抵 OK)
  • 強度が心配なら 内部に壁(リブ) を追加

4. ミラー・シンカー穴

  • ミラー で半分を反転コピーし、左右対称の本体に
  • シンカー(重り)を入れる穴 や、フック系の穴を開けて完成

3Dプリンターで印刷する

Bambu Studio なら、だいたい次の流れです。

  1. 作ったルアーの 3D ファイル(.3mf / .stl) を Bambu Studio にドロップ
  2. フィラメント を選ぶ(後述)
  3. サポート:ツリー(手動) を選び、必要な面だけサポートを付ける
  4. スライスしてプレビュー確認
  5. 印刷途中で一時停止(フィラメント変更 / M600 等) を設定し、中に重りを入れるタイミング を作る
  6. 問題なければ印刷開始

フィラメントの選び方

ルアー用途では PLA+ や PETG など、水回りと多少の衝撃に耐える素材がよく使われます。詳細は素材ごとの特性(耐水性、層間の強度、塗装の密着)を見て選んでください。複数色使うなら AMS があると楽です。

中に入れる重り

小さくて重いものが向いています。私は 撹拌ボール(ステンレスボール) を中に入れてバランスを取っています。

印刷後の後加工

  1. ルアーを取り出し、ヤスリ でサポート痕や段差を削る
  2. シンカー やアイ止めなどを エポキシ接着剤 で固定
  3. 完全硬化まで 数日 かかることがある(色付けまでなら1日程度で進めることも可能)
  4. エアブラシ等で塗装(→ 中華エアブラシ3か月レビュー・塗装の話
  5. 目(アイ) を取り付け
  6. ウレタンコート して数日乾燥 → 完成

塗装のコツ(概要)

  • ラッカー塗装時は必ず換気
  • リップなどを 持ちながら、何度にも分けて 薄く塗る(液垂れ防止)
  • 配色例:黄色のお腹 × 緑の背 は視認性がよくおすすめ
  • ホログラムシート を貼るのもアリ

注意:エポキシの硬化

目やフックを付ける段階で、エポキシが十分硬化していない とシンカーが動いたり、塗装中にズレたりします。焦らず硬化を待つのが安全です。

完成例

自作3Dプリンタールアー

このように、3Dプリンターを使えば 自作ルアーをかなり自由に 作れます。市販品に比べ コストを大幅に抑えられる のも大きいです。釣りにルアーを使う方なら、一度試す価値は十分あると思います。

おすすめ機材・材料

3Dプリンター

フィラメント・重り

後加工・塗装

CAD

免責: 記事内リンクはアフィリエイトリンクを含む場合があります。3Dプリンター・塗料・溶剤の使用時は各製品の説明書と安全基準に従ってください。